持株会社 日産証券グループ株式会社
(東証スタンダード市場上場 証券コード:8705)
  • ログイン
  • 口座開設


The allure of gold

金の魅力

なぜ永遠の安全資産とよばれるのか

実物資産であり、
発行体リスクがない資産

金は実物資産であり、そのもの自体に価値があります。一方、株式であれば発行体はその企業、国債や通貨であればその国の政府が発行体です。こうした資産は企業の業績やその国の信用によって価値が保たれるのですが、場合によっては倒産やデフォルト、通貨暴落といった信用リスクがつきまといます。
しかし、金には発行体がありません。
『誰の負債でもない資産』と言われる所以です。このことから金は『安全資産』と言われています。
実際に金は有史以来その価値がゼロになった事はありません。

金のもつ特徴と傾向

①有事の金

戦争やテロなどの有事(地政学リスクの高まり)が起こると、政治・経済が混乱して金融システムや企業活動が阻害され、世界経済の先行きに不透明感が高まり、株式や外為、債券など金融市場の動きはとても不安定になります。過去において戦争・テロ・政情不安や金融危機の際には、安全資産として買われ、価格が上昇する傾向がありました。これが『有事の金』と言われる金の大きな特徴の一つです。

金現物価格の推移

②ポートフォリオとしての金

過去20年のデータに基づくシミュレーションでは、日本株式、米国株式共に
分散投資を行うことで、リスク軽減と収益向上が示されています。

投資の格言として『卵を一つのかごに盛るな』と聞いたことはありませんか。業種や銘柄を分け、資産に多様性を持たせることでリスクは分散されます。従来の株式、債券投資に加え、今日では外貨投資やオルタナティブ投資(代替投資)の発達で不動産やコモディティにも容易に投資できるようになりました。
実物資産である金は、他の金融資産との相関が小さく、換金性・流動性にも優れており、通貨とコモディティという二つの性質を併せ持つ稀有な資産です。

株式と金の組み合わせによるリスクリターンの変化

③インフレヘッジとしての金

インフレが進むと相対的に通貨価値は下落し、おカネの購買力は低下します。一方金は装飾品材料や電子部品にも多く使用されるモノでもあり、インフレ=物価高局面ではモノである金の価値は高くなる傾向があります。
2022年 6 月の米消費者物価指数( CPI) は約 40 年振りの高さを記録しました。原油・小麦などの資源価格が高騰しており、物価高が長引くとの見方が強まっています。
商品市場全体のトレンドを表すCRB 指数は概ね 10~12 年前後で「安値~安値」のサイクルを描いています。潜在的な地政学的リスクもあり「コモディティスーパーサイクル」入りとの声も高まっています。
また、世界中で急速に進んでいる脱炭素に向けた流れがインフレを引き起こす「グリーンフレーション」が注目されています。
気候変動対策である為、金融政策で抑制することは難しく、長期的なインフレ圧力となる可能性があります。

コロナショックに対する世界的な金融・財政政策の総動員で債務は巨大に膨れ上がっており、ドルをはじめとする通貨の信認低下がこれまでになく懸念されます。通貨の信認低下は、金の相対的な価値の高まりに繋がります。また、今後はスタグフレーション(インフレと景気後退)のリスクもあり、金のヘッジニーズは高まりそうです。

公的債務の対GDP比

米国リセッション期間の金とダウの騰落率
過去の米国リセッション(景気後退)期間の値動きを見ると、金の優位性が確認できます。

④無国籍通貨としての金

2022年Q1における世界の外貨準備高に占めるドルの比率は 58.9 %と、過去 25 年間で最低となっています。
世界の外貨準備におけるドルのシェアは低下が進む一方、金の保有比率は高まりを見せています。

金は発行する国などの信用リスクに左右されないことから「無国籍通貨」と呼ばれています。

世界の中銀、外貨準備に占める米ドルと金

金の市場規模は?

金の地上在庫は約20万トン・時価総額は1514兆円に過ぎず、債券・株式市場から資金流入があった際、金価格へのインパクトは大きなものとなる可能性があります。

『金ドル本位制』時代は通貨の発行量は金の量に紐づけされていたので、通貨量の伸びもおのずと制限されていました。
しかし「ニクソンショック」で金と米ドルの兌換が停止されると、金の裏付けというアンカー(錨)が外れた各国中央銀行は、自由に通貨を発行できることになり、これにより株式市場、債券市場、不動産市場など様々な市場がその規模を爆発的に拡大することとなりました。
今日では金とその他の市場の規模は下図の通り大きく差が広がっています。

金と各市場・資産の規模比較

金地上在庫と主要中銀総資産の増加ペース比較

ご相談お問い合わせは最寄りの営業窓口へ


日産証券