持株会社 日産証券グループ株式会社
(東証スタンダード市場上場 証券コード:8705)
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買いヘッジと売りヘッジ

リスク回避の具体的な方法

仕入価格が上昇しても販売価格を上げることは容易ではありません。また、仕入価格の上昇が予想されていても在庫の積み増しには限界もありますしコストも増加します。

買いヘッジ(価格上昇に対する保険)

例えば工業生産者が仕入れ価格の変動リスクの保険手段として利用

中長期的な販売契約を結ぶ場合に多く利用されます。
販売契約が進めやすくなり、計画的安定的な生産・販売体制を確立できます。

リスク回避イメージ

販売するものが手元に無く、先日付けで販売契約を締結する場合に利用します。
契約締結時に先物市場で原材料または原材料と価格連動性が高い商品において買いポジションを持ちます。
予期せぬ価格変動に起因する仕入れ価格の上昇(下落)によるコスト増大(減少)は、先物取引から生じた利益(損失)によって相殺されます。

売りヘッジ(価格下落に対する保険)

販売契約前に、原材料を仕入れ、長期間在庫として保有する場合や生産を行う場合は、売りヘッジを利用します。 販売契約までの期間に原材料価格が下落した場合、実際の取引では計画した販売価格で売ることが出来ず損失が発生するケースでも、先物取引で売りポジションを持つことで損失を相殺することが可能となります。

例えば農業生産者が作況等による価格変動リスクの保険手段として利用

作付時期は、生産コスト以上の価格でも出荷時期までに価格が下落してしまうことで、コスト割れとなってしまうことがあります。

売りヘッジイメージ

生産者が生育期間中に先物市場で売りポジションを持ち、それを収穫後の販売時まで保有し、販売時点で買い戻します。 予期せぬ価格変動に起因する収穫物の価格の損失(利益)は、先物取引から生じた利益(損失)によって相殺されます。

売りヘッジにはこんなメリットも!

先物市場で将来の価格が決まれば在庫価値の評価が可能となり、在庫を担保とした資金調達が可能となるなどのメリットが生まれます。 また、仕入れたものを長期間、在庫として保有する場合は売りヘッジを価格変動リスクに対する保険として利用することもできます。

先物市場を利用するということは

実際の現物取引とリスクヘッジのための商品先物取引は、損益の関係では表裏一体の関係

取引イメージ

著しい価格変動は、計画以上の利益を生むこともあれば、逆に計画していた利益が確保できないばかりか、経営を脅かすような損失を発生させてしまうこともあります。

このような思わぬ価格変動によるリスクに保険をかける。保険料は思わぬ価格変動によるリターン。つまり「ラッキーを望まなければアンラッキーを遠ざけられる」ということです。


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