
メディア掲載
Back Number
- 2021/01/18 日経CNBC『昼エクスプレス』
- 2021/01/18 JPXデリバティブ・フォーカス
- 2021/01/14 STOCK VOICE「東京マーケットワイド」
- 2021/01/12 Tokyo Financial Street
- 2021/01/04 日経CNBC『昼エクスプレス』
- 2020/12/30 STOCK VOICE「東京マーケットワイド」
- 2020/12/30 びっくり大仰天シナリオは?
- 2020/12/28 今年を振り返り、2021年を占う
- 2020/12/28 日経CNBC『昼エクスプレス』
- 2020/12/28 時事通信社「アナリストの目」
- 2020/12/21 日経CNBC『昼エクスプレス』
- 2020/12/14 日経CNBC『昼エクスプレス』(2020/12/14)
- 2020/12/14 年末にかけ波乱含みの金相場
- 2020/12/11 「JIJI Gold Daily Report」
- 2020/12/07 日経CNBC『昼エクスプレス』
- 2020/11/30 JPXデリバティブフォーカス
- 2020/11/30 日経CNBC『昼エクスプレス』
- 2020/11/27 日本経済新聞電子版
- 2020/11/27 日本経済新聞電子版
- 2020/11/27 200日移動平均線割れ後の金相場見通し
- 2020/11/25 日本経済新聞
- 2020/11/20 時事通信社「週間見通し」
- 2020/11/17 時事通信社「アナリストの目」
- 2020/11/16 日経CNBC『昼エクスプレス』
- 2020/11/13 日本経済新聞電子版
- 2020/11/10 米民主党政権下の金相場は?
- 2020/11/09 日経CNBC『昼エクスプレス』
- 2020/11/09 JPXデリバティブ・フォーカス
- 2020/11/06 みんこもコラム「混迷深まる中でのリスクオン相場に注意」
- 2020/11/05 ラジオ日経「私の原点・視点」
- 2020/11/04 「JIJI Gold Daily Report」
- 2020/11/02 日本経済新聞電子版
- 2020/11/02 日経CNBC『昼エクスプレス』
- 2020/10/30 みんこもコラム「大統領選挙結果別シナリオ」
- 2020/10/29 日本経済新聞電子版
- 2020/10/27 みんこもコラム「大統領選挙著前で変化の兆し」
- 2020/10/27 日本経済新聞
- 2020/10/26 日経CNBC『昼エクスプレス』
- 2020/10/21 日本経済新聞電子版
- 2020/10/19 日経CNBC『昼エクスプレス』
- 2020/10/16 みんこもコラム「大統領選挙と金相場」
- 2020/10/14 「JIJI Gold Daily Report」
- 2020/10/13 日経CNBC『昼エクスプレス』
- 2020/10/09 時事通信社「週間見通し」
- 2020/10/06 日経CNBC『昼エクスプレス』
- 2020/10/06 時事通信社「アナリストの目」
- 2020/10/05 TOKYO FINANCIAL STREET
- 2020/10/02 日本経済新聞電子版
- 2020/10/01 日本経済新聞電子版
- 2020/09/30 日本経済新聞電子版
- 2020/09/28 日本経済新聞電子版
日経CNBC『昼エクスプレス』
このレポートは令和3年1月18日(月)日経CNBC「昼エクスプレス」(13:40~)で、当社主席アナリスト・菊川弘之が出演したものを概略としてまとめています。
■Q1:きょうの東京商品先物市場、ここまでの値動きで目立った点は?
A1
18日には米キング牧師記念日の祝日のため、NY市場の電子取引は短縮取引となることもあり、週明けの東京商品市場は、全般的に調整モードとなっていますね。
■Q2:金が調整に入っていますが、その背景は何でしょうか?
A2 米金利上昇&ユーロ安ドル高を嫌気
・連邦議会上院の2議席を巡るジョージア州の決選投票では、「トリプル・ウェーブ」が実現し、米議会が大統領選でのバイデン氏勝利を正式に承認。積極的な財政政策により、国債が増発されるとの思惑につながり、米債利回りが上昇したことからドル高が進行した事を嫌気した。
・また、ユーロドルは、ラガルドECB総裁が為替相場動向を注視する姿勢を示し、イタリア連立政権が不安定になった事で、ユーロ売り・ドル高となった事も一因。
■Q3:それでは、金相場の今後の見通しや、注目点は如何ですか?
A3 パウエルFRB議長は低金利政策継続を示唆
・パウエルFRB議長は14日(日本時間15日午前2時半)のオンラインセミナーで、資産購入の縮小(出口戦略)については、「今は議論する時期ではない」と述べ、「資産購入の縮小ペースについては、十分に前もって周知する」などと表明。インフレ上昇でも低金利政策をしばらく継続することを確認した。
・イエレンFRB前議長は、19日の上院公聴会で、ドルの価値が市場によって決定されることへのコミットメントを確認する見通し。また、形式上ではあるが、米国がドル安を志向しないと明言する見通し。
・バイデン次期大統領が経済対策案を発表したが、議会審議を経て成立できるか不明で、審議の過程で規模は小さくなるのとの見方も出ている。
・FRBは当面、長期金利の上昇抑制に動くとの見方が根強く、積極財政による国債増発は不可避で、発行コストでもある利回りは低いほうが良い。バイデン政権も表向きはドル高政策を示しても、コロナによる経済大幅ダウンを考慮すると、ドル安を容認する可能性が強い。金利上昇の継続性は疑問だ。また、米金利上昇が、株式市場の懸念材料となり始めれば、リスク回避の円高ドル安に向かうリスクもある。米債利回りの1.2%の攻防に注目。
・ドル安の一因となっているユーロだが、21日のECB理事会では、12月理事会でパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)は5000億ユーロ拡大、1兆8500億ユーロに強化され、資産の購入期限も2021年6月末から2022年3月末まで延長された事もあり、今回は金融政策の変更は見送られる可能性。ラガルド総裁が記者会見で、ユーロ高を牽制するか否かが焦点。20日の米大統領就任式での波乱も要警戒。
■Q4:金と比べると白金相場が堅調ですね。その背景と見通しを教えて下さい?
A4 供給リスク浮上
・新型コロナウイルス感染拡大は、需要減少と共に、供給障害も起こしている。特に、金の生産国は世界各国に分散されているのに対して、生産国が南アフリカに偏在している白金は、変異種感染拡大と共に、供給リスクが材料視されている。
・2020年11月に発表されたワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル(WPIC)四半期報告で、2021年は、南ア鉱山生産高の回復で、世界全体の白金供給量は前年比16.73%増の244.63トンと予想していたが、コロナ変異種拡大で、このシナリオが崩れる可能性も出ている。
・需要面では、中国での排出ガス規制の厳格化に対応するため自動車触媒の白金使用量を増やすことが期待されており、燃料電池車(FCV)向け触媒需要にも期待が高まっている。
・フォルクスワーゲン・ショック以降、ディーゼル車向け触媒需要の減少から、金との価格差が逆転、他の貴金属とも相対的な割安感が強まっていたものの、2021年は、価格修正が起きそうだ。
■Q5:最後に穀物相場について教えてください。
A5 危機的な在庫率
・米農務省需給報告で20/21年度の米国内期末在庫率が3.1%にまで引き下げられたことで、需給ひっ迫に対する警戒感が更に強まった。
・2月安(南米産の収穫に伴う下げ圧力)の時期に向かうが、南米生産国が、ラ・ニーニャ現象の影響を受けた作付遅れや乾燥に伴う生育不良懸念が強まっていることで、米国産大豆に対する旺盛な需要が今後も続く可能性が浮上している。
・短期的な修正は予想されるものの、13~13.5ドル水準が支持線として意識されるとみる。
・今年は、「食糧危機」「食糧争奪戦」が、地政学リスクを引き起こす可能性に注意したい。